.o0.o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o. メールマガジン 「語りあおうか、手話について」 (「語ろうか、手話について」増刊) Extra No. 16 2002年 1月20日発行 .o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o..o0○○0o. 今年初めての増刊号です。休刊のお知らせというような残念なお知らせでな いことに、私が一番喜んでいます。 今回の内容は盛りだくさんです。 - 横顔文字を発明した聴覚障害者の話 - コンピュータ用語の手話 入門編のお知らせ - No.67(1月2日発行)の「徒然埋め草2002年1月」の補足 - 手話ができる信金職員による詐欺ニュース - 「語ろうか」の基本姿勢 - 投稿のお知らせ ---------------------------------------------------------------------- 顔文字というものをご存じでしょうか? (^^)のような文字の組み合わせで顔 を表してものです。元々アメリカで :-) や ;-< のような横型の顔文字(画面 を横にするか、顔を横に傾けて見てください。)が使われていたのですが、こ れが日本に伝わり、そこで普通の向きにしたものが考え出されました。その人 が聴覚障害者の若林さんです。詳しいことは以下のWebページをご覧下さい。 http://www.etl.go.jp/etl/divisions/~harigaya/doc/kao_his.html それで、この話が1月24日(木)に放送されるNHKの「クローズアップ現代」で 取り上げられるそうです。19:30〜 の放送です。ただ、突然のニュースなどの 理由により、放送日がズレる可能性もあるので、ご了承下さい。 インターネットでは音があまり関係しないためか、聴覚障害者が活躍してい ることがよくあります。有名なところではTCP/IPを作り出したビント・サーフ 氏が聴覚障害者です。聴覚障害者だから、というわけではなく、障害があって も能力があればすごい仕事ができるという例でしょう。皆さんも良い仕事をし てください。 ---------------------------------------------------------------------- 「コンピュータ用語の手話 入門編」の手話ですが、順調に売れているよう で、各地から5部、10部といった複数冊の引き合いもあり、順当に売れている 感じです。暖かくなる頃には1000部も完売するのではないかな、と思います。 感謝感謝。なお、見本は次のURLで御覧になれます。 http://www.kcn.ne.jp/~miskij/c/index.html この本に携わったものとして、今回の本をたたき台にして、より良い手話表 現を収集したり、編み出していくことが一番重要であると私は考えています。 本を購入された方には、是非、ご意見をお寄せ下さるようお願いします。 また、今回の本が売り切れたら、改訂までは、またしばらく時間がかかるの で本の入手は困難になると思われます。どうしても欲しいという方は早めにお 問い合わせ下さい。2月9,10日の全通研討論集会では、私が書籍販売として常 駐していますが、予約して下されば、確実にお渡しできると思います。 ということで、「コンピュータ用語の手話 入門編」の問い合わせは以下ま でお願いします。 - 本が購入したい (代金は振り込みの場合) URL: http://choukon.jbiweb.com/ E-Mail: csign-opinion@mail.jbiweb.com - 全通研討論集会で購入したい (手渡し) E-Mail: tokudama@rr.iij4u.or.jp どちらも、御氏名、御住所、購入希望冊数、連絡手段をお知らせ下さい。な お、1冊1000円です。 ---------------------------------------------------------------------- 次のテーマは聴覚障害者の看護助手の話です。 No.67でドラマ「星の金貨」に関連して、「聴覚障害者の看護助手は、法律 上存在できなくはないが、現実的にはありえないだろう」と書いたところ、実 際に聴覚に障害を持ちながら、看護助手として働いた方から、貴重なご意見を 頂きました。本人の了解を得て、インタビュー形式に編集し直したものをお届 けします。 * * * * キャンディさん(諸般の事情で匿名)は、重度の難聴者ですが、看護助手として 4年間働いた経験をお持ちだそうです。以下、徳田とキャンディさんの仮想的 なインタビューとして、当時の経験談を語っていただきましたす。(このイン タビューは構成上架空に作り上げたものであり、元になった原稿は、キャン ディさんのメールであることをご了解下さい。) 徳田(以下「徳」): 医療関係では最近になって法律の改正もあり、聴覚障害者 でも医者や看護婦になれると言うことで、昨年の大きなニュースになりま したが、キャンディさんが看護助手として働くようになったきっかけを教 えて下さい。 キャンディ(以下「キ」): もともと、仕事が見つからない時に、父の知り合い で協力で、採用してくれました。人の世話をしたいということで、看護助 手として働きました。 徳: 法律の改正では、聴覚に障害を持つことで仕事をするのが難しい、という 点が問題になりましたが、キャンディさんの場合は、どのように仕事をし ていたのでしょうか? キ: 聞えが悪いということが理解してくれる患者さんがいました。仕事は、挨 拶をして、食事を配膳して、かたづけ、掃除、看護婦さんのお手伝い(点 滴運び、注射のアンプルの整理、シーツの交換運びなど)、簡単な雑用で したが、いやな事もなく楽しい仕事でした。 対人関係も悪くはありませんでした。だって看護婦さんは言葉がうまく いえない人のことが理解できるんです。患者さんの心が見えるくらいです から。難聴の言葉も、理解してくれるのです。仕事のできないことも協力 してくれました。 ある時、電話があったのですが、私はできませんよね。でも、誰もいな いナース室で内線がなったのです。「病院の人はあなたが言葉がはっきり しないことが、誰でも知っているから電話をとりなさい。大丈夫だから」 と言われて...電話受けたとき「すみませんが、看護婦さんを呼びますの で待っててください」と伝えた時だけで、わたしが電話してることがわか るようになったのです。いろいろと楽しかった。患者さんからも温もりを 感じて... 悪い思い出はありませんでした。 徳: 今は看護助手という仕事を辞められたそうですが、どうしてですか? キ: 病院が老人病院となり、わたしを介護職員として、移動されました。看護 婦さんの元から離れ、介護職員と仕事することになりました。仕事が変わ りましたが、一日中老人患者さんと部屋にいるのですから、老人が聞えな いと言うことで、辞めました。辞めることを決めたのは、自分からです、 老人の言葉が聞き取れず、病気に関わってくることが心配で。それに病院 のほうで、患者さんが「いくら言っても聞えないって、疲れる」というこ とのトラブルがありましたので... 徳: 看護助手の仕事はアルバイトだったのでしょうか? それとも正職でした か? キ: 正職員で使ってくれました。でも、給料は看護婦さんのように、いいほう ではありませんでした。でも、ボーナスがもらえるくらい使ってくれまし た。 徳: 私は、身近には聴覚障害者で医療関係で働いている人を知らないのです が、他に看護助手として働いている方はいるのでしょうか? キ: ある人からメールで「障害施設で聴覚障害者が介護をしています」という ことを教えてもらったことはあります。また、別の人ですが、これから病 院を開院する時、医者が聴覚障害者が入れてもいいなー、と話がありまし た。心が広い人はいます。力あわせれば、聴覚障害者も病院で勤めること ができると思います。 私は、カウンセラーになるのが夢です。夢は遠いけど、持っているだけ でも、生きがいがありますよね。 徳: 色々貴重な話をありがとうございました。 * * * * この件については、他の読者からも、免許取得後に失聴したお医者さんの話 なども寄せられました。私も数年前に、NHKの「聴覚障害者の時間」で、確か 内科の先生で、医者として働き始めてから失聴し、現在聴覚障害者向け窓口を 設けている病院のことを見たことがあります。そのようなわけで、聴覚障害者 の医療従事者が全くいないわけではないのですが、最近までは法律の関係で、 聴覚障害者として医療に従事する免許を取得できなかったことは事実です。 昨年の法律改正によって、このような壁が無くなり、キャンディさんの言う ように周りの協力も伴って、今後さらに聴覚障害者の活躍の場が増えていけば いいなぁ、と思います。 ---------------------------------------------------------------------- 手話ができる人は必ずしも良い人ばかりではないというニュースをご紹介し ます。産経新聞、読売新聞などで報道されていましたが、ここでは夕刊フジか ら引用します。 ------------------------------------------------------------------ 信金職員、手話悪用して預金だまし取る 定期の継続を...、と信用させる 愛知県警捜査二課と南署は9日、聴覚障害者のお年寄りの定期預金を解約 するふりをして、約100万円をだまし取ったとして、詐欺と有印私文書偽 造、同行使の疑いで名古屋市瑞穂区直来町、岡崎信用金庫(本店・岡崎市) 瑞穂支店の元職員鵜峠依里容疑者(29)を逮捕した。鵜峠容疑者は手話を使 い、お年寄りを信用させていた。調べに対し「生活費や遊ぶ金がほしかっ た」などと容疑を 認めている。調べによると、鵜峠容疑者は昨年6月7日 同店を訪れた同市南区の女性(74)に「定期預金の継続手続きをしてお きましょう」と言いながら、実際は払い戻し請求書に記入させた。さらに 勝手に金額欄に100万円と書いて担当者に提出、現金をだまし取った疑い。 鵜峠容疑者は、同支店の預金担当主任として勤務。手話が得意だったため 聴覚障害者の接客を担当していた。女性は、約3年前から懇意にしていた 同容疑者の書類作成に疑問は持たなかったという。同年12月4日に女性の 家族が50万円の定期預金が勝手に引き出されているのに気づき、南署に届 けた。同課などは余罪を追及する。信金が調査したところ、鵜峠容疑者が 着服を認めたため、同月21日に解雇された。 ------------------------------------------------------------------ 手話ができることをこんな風に使われたのは、とても残念な話ですが、世の 中色々な詐欺があるので、皆さん、気をつけましょう。 ---------------------------------------------------------------------- メルマガ「語ろうか、手話について」を発行して、1年半。読者も900名を目 前に控え、改めて、このメルマガの基本姿勢について説明します。 まずは、このメルマガについての説明です。 皆さん、自分で登録したわけですから、たぶんご存じとは思いますが、改め て、メルマガの仕組みについて説明します。 メールマガジン「語ろうか、手話について」(以下、「語ろうか」)は、「ま ぐまぐ」というシステムを利用して配信しております。このシステムは、私が 管理しているわけではなく、読みたいという人が自ら登録して、飽きたら自ら 登録を削除してもらう仕組みになっています。この登録・削除は、以下のWeb ページでできますので、ご利用下さい。(私としては、削除せずに長く読んで もらいたいものですが。) http://www.mag2.com/m/0000038270.htm http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/ どちらでも同じ機能を持っていますから、どちらかで登録・削除してもらえ ば、登録・削除できます。なお、私に依頼されても、いつになったら登録・解 除するのかあてになりませんから、自分でやった方が確実で早いです。 「まぐまぐ」のシステムでは、私には登録しているアドレスが一切わからな いようになっています。登録読者数だけはわかります。現在、870名ぐらいの 人が登録していますが、その個別のアドレスはわかりません。ですから、私か ら、ダイレクトメール業者に皆さんのアドレスが転売されるようなことは絶対 にありませんので、ご安心下さい。 なお、どうして無料でメールが送られてくるかというと、まず「まぐまぐ」 のシステム使用料が無料であるためです。これは広告収入により運営されてい るからできることなのですが、「語ろうか」には広告がついていません。つま り、他のメルマガの広告収入により、おかげさまで「語ろうか」が配信されて いるわけです。本来なら、広告を付けなければならないのでしょうけど、その 方法が結構面倒なのでやめてます。簡単になったら、付けるかもしれません。 今のシステムただ乗り状態には、ほんのちょっと引け目を感じているので、も し、広告がついたら、システム使用料なんだな、ぐらいでご了承下さい。 無料である、もう一つの理由は「語ろうか」の内容が単なる私の言いたい放 題で、原稿料が発生していないためです。原稿はいつでも募集していますので よろしくです。但し、原稿料は無料です。 ---------------------------------------------------------------------- 「語ろうか」は、基本的に毎週水曜日の夕方頃に配送されます。 過去に配送された分は「バックナンバー」として、次のURLで読むことができ ます。 http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/ http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000038270 iij4uの方が私が管理しており、mag2.comはメルマガ配送会社の「まぐまぐ」 が管理しているサイトです。前者の方には訂正を反映させて載せるようにして います。後者は配送されたメルマガがそのまま掲載されています。後者の方が 早く更新されます。 メルマガ以外にも、掲示板を解説しております。URLは次の通りです。 http://www64.tcup.com/6411/tokudama.html 本編の誤字脱字、訂正情報を載せるようにしています。その他、投稿は自由 です。特に内容も制限しませんので、お気軽に使って下さい。問題があれば閉 鎖しますが、今のところ、そんなことで悩むことがないほど使われていないよ うです。 2月には全通研学校などの全国大会がありますが、そこで読者の会などを開 く場合にも掲示板を気軽に利用してください。自主的に皆さんが会を開くのは 自由にやって下さい。集まってビシバシ批判して盛り上がって、その内容でも 送ってもらえたら、今後の参考にします。 ---------------------------------------------------------------------- 「語ろうか」への苦情、文句、意見、たれ込み情報は tokudama@rr.iij4u.or.jp までE-Mailにて送って下さい。基本的には氏名(匿名も可)、居住都道府県付き での情報を期待していますが、今までの経過を見ていますと、あまり守られて いないので、そのあたりはどうでもいいです。 でも、Subject(題名)には、「語ろうか」とか「kataro」といった文字を入 れて下さい。沢山届くmailに埋もれて、捨ててしまうかもしれませんので、こ れだけは守って下さい。過去に「語ろうか」への文句なのか、ある研究会での 私の振る舞いに対する意見なのかがわからずに悩んだことがありますので、 Subjectにだけは「語ろうか」と入れて下さい。よろしくお願いします。 寄せられた意見は事前の断り無しに増刊号などで公表する場合があります。 公表されたくない場合は、わかりやすい位置にその旨書いておいて下さい。今 のところ、公表する場合には匿名にしていますが、「どうしても実名で」とい う場合にも一筆お願いします。 それから返事はあまり期待しないで下さい。結構、返事を書くのは時間がか かったりします。今のところ、7割ぐらいの人に返信していますが、これでも 自分では結構頑張って書いたと思うぐらいです。今後はさらに返信率は落ちる と思うので、ご了承下さい。寄せられたご意見、苦情、文句については、でき るだけ本編に反映させるようにしますので、本編にご期待下さい。 ---------------------------------------------------------------------- さて、現在の語ろうかは、5号ずつに個人史を流し、それ以外は新作と再配 信を行っています。新作は、過去のテーマとなるべくかぶらないようにしたり すっかり書き直した原稿で、再配信は過去原稿を手直ししたものです。私個人 の時間的、能力的余裕の問題で、再配信を織り交ぜております。どうぞ、ご了 解します。 ということで、昔から登録されている方には「なんかどこかで読んだことが あるなぁ」と思う記事を見ることになると思いますが、ご了承下さい。 では、また「語ろうか」の本編で会いましょう。 ---------------------------------------------------------------------- このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して 発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000038270) ---------------------------------------------------------------------- ■登録/解除の方法 メールマガジン「語ろうか、手話について」は、以下のURLよりいつでも 登録/解除可能です。 http://www.mag2.com/m/0000038270.htm http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/ ■バックナンバーの参照 http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/ http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000038270 ■掲示板 http://www64.tcup.com/6411/tokudama.html 補助的な情報を掲載しています。編集者への連絡はMailをお使い下さい。 ■苦情、文句、提案、意見など Subjectに[kataro]を入れて、以下のアドレスまでMailをお送り下さい。 個別には返事ができないかもしれませんので、ご了承下さい。 tokudama@rr.iij4u.or.jp ====================================================================== ○メールマガジン「語ろうか、手話について」(週1回以上 発行) 発行: 手話サークル活性化推進対策資料室 編集: 徳田昌晃 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