☆☆ 彡[]\§彡[]\§彡[]\彡[]\§彡[]\§彡[]\彡[]\§彡[]\§ ☆☆ メールマガジン 「語ろうか、手話について」 Note. 5 2004年 7月 7日発行 ☆☆ 彡[]\§彡[]\§彡[]\彡[]\§彡[]\§彡[]\彡[]\§彡[]\§ ☆☆ 皆さん、こんにちは、徳田です。 今日は七夕で、今週末は選挙です。ヘッダは七夕っぽくしてみました。いか がなもんでしょ? きっと、どこの選挙事務所にも短冊がめちゃくちゃついてい る笹があるんでしょうねぇ。七夕の短冊って、色々な人の思いがかいま見られ て面白いです。ショッピングセンターに飾ってあるのを見つけると、たいてい 見てしまいますね。 ---------------------------------------------------------------------- さて、今回のテーマは「障害者割引」なんですが、自分でも「建前」である ことを自覚しながら書いております。今は仕事して、とりあえず十分な給料を もらって生活できているのでこんな事を書きましたが、今後なんらかの拍子に 失職でもしたら、180度違う意見になること間違いないです。そんなことを自 覚しながら、建前論を書いていますので、皆さんも、その程度の軽い気持ちで 読み流してください。 ---------------------------------------------------------------------- すごく大きな視点から入りますが、デフレになってから、日本人のお金の感 覚がバブルの時とまた違った意味でおかしくなっているような気がします。そ れは安い物ほどいいって感覚。昔からあったことはあったと思いますが、近年 異様なまでの企業努力や海外との賃金格差によって、とてつもなく信じられな い価格が実現し、その傾向に拍車がかかっているように感じます。私は牛丼の 280円は異常だと思いますし、携帯電話が1円とか、デスクトップ型のPCとかも 安すぎると思います。あの安さはめぐりめぐって、若年層のフリーター増加な どにつながっているのではないかと思います。 ものには正当なコストがあるはずで、消費者としては、正当なコスト感覚を 養い、ものには正当な価格を払うようにするべきだと思うのです。それは、環 境に優しいと言われる製品が少し高くて、それをあえて買うような行動と似て います。そのような積み重ねが、経済的ないびつさを消費者から修正する助け になると思うのです。 ---------------------------------------------------------------------- そんな考えを延長して、割引きというものを消費者の立場から選択した方が いいのではないかと思い立ちました。 一般的に割引きする意味として、次のようなことが考えられます 1. 元の値段があえて高くしてある。 2. 客寄せのため 3. 広告の上乗せや個人情報の提供などの対価 それぞれメリット・デメリットがありますが、コスト感覚を正常に持てば、 1は当然駆使するべき割引きで、2と3は場合に寄りけりですが、それぞれそれ なりの理由があると思います。 さて、今回テーマにしている障害者割引きは、これらの割引きと比べて、さ らに2つの違った理由が考えられます。 4. 障害が原因で楽しめない・使えないので、その分を勘弁してもらうた め。 5. 障害者は他に色々なコストがかかるので、全体として収支の帳尻が取れ るように。 4の例は、NHKがそうですね。テレビの音声が聞けない分、割り引きましょう かと。これは一番わかりやすく、私はしょうがない割引きだと思います。 でも、逆に言えば、割り引くから、障害者にとって不便な物でも我慢してく れ、と言っているようなものであることも事実です。製品やサービスの提供側 には障害者に対応しない口実を与えることになるわけで、最終的に困ることに なるのは障害者となります。最近、携帯電話会社が障害者割引きを始めました が、そのうちメールが通じなくなったりしても、「まぁ、その分安いんだか ら、勘弁してくださいよ」なんて言い出さないか心配です。 ワールドパイオニアの岩渕紀雄氏(だけではありませんけど)は、昔からNHK に対して「全額払うから字幕を付けろよ」と言ってますね。理想的には割引き よりも、そういう方向で動くべきなのではないかと思いますが、技術的に解決 が難しいとか、そもそも聴力を別手段で等価に補うことができない場合には、 しょうがないかなと思います。 さて、一番問題があるのは5の場合でしょう。割り引く側にも割り引かれる 側にも直接の原因が無いわけです。例えば、JRなどの電車料金。聞こえようが 聞こえまいが、目的地までは電車には乗せてくれるわけで、それなのになんで 半額なのか。もっとも、事故でも起きたら対応が遅れることはありえそうで す。となると、電車事故で振り替え輸送をやっているとき、ろうあ者がそれを 知らなくても勘弁してね、てことでしょうか。 あとは、何か事故が起きたときに怪我したり、亡くなったりした時に、その 保険料としての半額なんでしょうか? すごく皮肉な言い方をすれば、障害者は 命の値段も半額って言っているような気がします。 高速道路も割引きしています。でも、高速道路は耳が聞こえようとも聞こえ なくても走れますよね。最近はETCというものが導入されつつあり、これだと 半額にしてもらう手続きが面倒とか言われていますが、一番不思議に思ってい るのは、その手続きをしている現場の職員なんじゃないでしょうか。「この割 引手続きさえなければ、障害者の人達も普通にETCが利用できるんじゃないか なぁ?」と。ETCについては、以下のWebページも参考になります。 http://www.kcc.zaq.ne.jp/dfcrn305/etc.htm 割引きに理由がないと言うことは、いつでも打ち切り可能だと言うこと。そ れに依存して物事を回転させることは、依存させる人の生活を不安定にするこ とに拍車をかけているわけで、それは危険なことです。 先々週の話の延長になりますが、私は障害者としてかかる余分なコストは福 祉の枠で国が保障するべきだと思います。この種類の割引きは断ったからどう こうなるというものではなく、支援費などの対象にするべく政治的な活動が必 要になりますが、地道にやっていく必要があると思います。 ---------------------------------------------------------------------- 割引でも、いまだに覚えていることがあります。全日本ろうあ連盟が発行し た手話のテキストで「交通費が半額で済んだので、おみやげを買うことができ ました」という文が載ったことがあります。その後、日聴紙に「それは割引き の趣旨が違うだろ。全日ろうとして、そういうことを出版物に載せるのはい かがなものか」という投稿がどこからかあったことを覚えています。その後、 そのテキストがどうなったのかは私は把握していません。 私がメーカーに勤めているから、こんな話になったのかもしれませんが、何 かを買うときには、それを作った人、開発した人、流通した人、そしてレジの 人のことを思いながらお金を払って欲しいなと思います。もちろん、ふっかけ られて高い値段の物をわざわざ買う必要はありません。だからこそ、各自それ ぞれが、適正なコスト感覚を磨くことが大切だと思います。 最後に色々な割引について、リコー手話クラブのページか比較的良くまと まっているのでご紹介します。 http://www.ricoh.co.jp/shuwa/qa/waribiki.html ---------------------------------------------------------------------- 来週は、たぶんドラマの話です。 では、次の「語ろうか」をお楽しみに。 ---------------------------------------------------------------------- このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して 発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000038270) ---------------------------------------------------------------------- ■登録/解除の方法 メールマガジン「語ろうか、手話について」は、以下のURLよりいつでも 登録/解除可能です。 http://www.mag2.com/m/0000038270.htm http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/ ■バックナンバーの参照 http://www.rr.iij4u.or.jp/~tokudama/kataro/ http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000038270 ■掲示板 http://www64.tcup.com/6411/tokudama.html 補助的な情報を掲載しています。編集者への連絡はMailをお使い下さい。 ■苦情、文句、提案、意見など Subjectに[kataro]を入れて、以下のアドレスまでMailをお送り下さい。 個別には返事ができないかもしれませんので、ご了承下さい。 tokudama@rr.iij4u.or.jp ====================================================================== ○メールマガジン「語ろうか、手話について」(月1回以上 発行) 発行: 手話サークル活性化推進対策資料室 編集: 徳田昌晃 協力: 五里、おじゃまる子、くぅ(ヘッダ作成) 発行システム: インターネットの本屋さん『まぐまぐ』http://www.mag2.com/ マガジンID: 0000038270 ■意見、文句、提案、投稿は、居住都道府県名と氏名(匿名可)を添えて tokudama@rr.iij4u.or.jpまで送って下さい。 ■メールマガジン「語ろうか、手話について」は、著作権は徳田昌晃に所属し ますが、基本的には転載・複写自由です。有効にご活用下さい。 ======================================================================