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    メールマガジン 「語ろうか、手話について」

Note.19                                             2004年11月10日発行
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  皆さん、こんにちは。

  三位一体改革について、各地のろう協と全通研が動いたようで、お疲れ様で
す。その後、厚生労働省は10月28日付けで別の案を出したそうで、全通研本部
は、この前の日曜日に学習会を開いているそうです。

  ということで、まだ流動的な話ではあるのですが、日聴紙でも大々的に取り
上げられたので、今日は、そこから気になる言葉を取り上げます。

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  手話通訳に関して言えば、一番の関心は「自己負担もやむなし」というとこ
ろでしょうか。それも時代の流れかなぁ、と思いつつ、私には、気になる言葉
があります。「応益負担」という言葉です。

  「応益負担」とは「受けた利益に比例して、負担もする」ということです。
福祉の学説で、この言葉がどのように語られているのかは、よくわかりません
が、言葉の定義からすると、これはごく普通の概念で、電車に乗ることを例に
取れば、「長い距離を乗る=たくさんの利益を受ける -> 切符代も高くなる」
ということになります。
  対応する言葉としては「応能負担」というものがありまして、これは「支払
い能力に比例して、負担する」というものです。お金持ちにより多く負担して
もらおう、ということで、所得税の取り方が、この考え方でしょう。

  日聴紙によると、厚生労働省は、手話通訳も応益負担で、という考え方を打
ち出しているようです。つまり、手話通訳を受けた時間分だけ、料金を払って
もらおうとしているようです。

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  私は思うのですが、厚生労働省は応能負担との対比で応益負担と言っている
のだと思うのですが、でも、福祉の世界に応能負担という言葉を使っていいも
のなんでしょうか? 手話に限らず、介護でもなんでもそうなんですが、福祉で
行われることは、当人にとっては、利益と言っても、何か得すると言うよりは
元々失われていた利益を補填するようなものでしょ。それを「利益」という言
葉で語るのは、すごく違和感があります。

  そもそも、健康で文化的な最低限の生活は憲法で保障されているわけで、そ
こにもっていくための福祉施策でしょ。それを利益と言われると、生きること
が利益なわけ? と揚げ足を取りたくなります。

  同じ利用料を徴収するにしても、もっと物の言いようがあると思うのですよ
ね。最終的には、利用者負担の方向に落ち着くとしても、理念として、そんな
簡単に応益負担なんて言わずに、福祉の元々の意味をくみ取っての考え方を打
ち出さないと、ちょっと納得できないなぁ、と思います。

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  では、次回の語ろうかをお楽しみに。

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