マジカルバナナ
(C) TOKUDA Masaaki
最終変更日 1999年11月6日
はじめに
マジカル頭脳パワーも終わってしまったので、とりあえずマジカルバナナと
は何かを簡単に説明しますと、それは「変形しりとり」です。ある単語から1文
字変えて、次の単語へと続けていきます。例えば、
- 最初の単語は「りんご」
- 「りんご」から1文字変えて、「さんご」(珊瑚)
- 「さんご」から1文字変えて、「さんぽ」(散歩)
- 「さんぽ」から1文字変えて、「たんぽ」(担保)
といったように続けていきます。
これを手話に応用します。手話の場合には、手の形か動きを変えてゆきます。例えば
- 最初は、山
- 山、を変えて、富山 (手のひらを、指文字の「と」に変える)
- 富山、を変えて、一昨日 (動きを、前から後ろに変える)
- 一昨日、を変えて、昔 (手のひらを、「て」に変える)
というようになります。慣れないとかなり難しいので時間制限をなくして、最初
はじっくりやってみましょう。
準備
- 用意する道具
- 特になし
- 準備
- 最初の単語を考えておくぐらいかな?
ゲーム開始
- 参加者を円形に座らせる。司会が最初の単語を言う。
- 後は、前述の通り、変形を加えながら隣の人に受け継いでゆく。わからな
い時はパス。
- 全員がパスをしたら終り。参加者が慣れてきたら時間制限(1人1分ぐらい)
を設ける。
注意事項
- 変更できるのは、動きか手の形のいずれか。片手手話ならばずっと片手
但し、両手手話なら必ず両手手話で続けなければならない。
- 両手手話で変更できるのはややこしい。以下の点に特に注意。
- 両手が同じ形の時は両方、もしくは片手の形が変更できる。
- 両手が違う形の時は、片方の手のみ変更できる。
- 動きは手の形はそのままで、両手共に変更できる。
例えば、
- 「努力」から「壁につき当たる」はOK
- 「努力」から「断られる」は手と動きの両方が変わるから駄目
- 「壁につき当たる」から「断られる」はOK
- 「努力」から「秋(両手交差で仰ぐ形)」から「うさぎ」は動きの変更な
のでOK
- 「遊ぶ」から「会社」は両手も同じ形なのでOK
- とは言え、最初のうちは難しいので、かなりゆるめに判断して何回かやっ
てみるといいと思います。例えば、動きと手形の両方の変更を少しなら
認めるとかね。
その他
- 司会は、この変形規則に慣れておくこと。また参加者に納得のいくまで
説明することが求められる。
- とにかく慣れないと超超超超超超難しい。何回か試してみることも大切。
- このネタを頂いた安本さんに感謝します。
小難しい話
いわゆる「しりとり」というものを指文字の練習としてやったりしてて、
「あんまり面白くないなぁ」と常々思っていました。「手話のしりとり」って
なんだろうと考えて、たどり着いた答えの一つがこれです。
元ネタは、手話単語の形態素の研究です。手話単語は手形、手の向き、動きなど
で分類できます。この分類方法にはいくつかのやり方が提唱されています。網羅
的なものを知りたい人は、「手話日本語大辞典(廣済堂出版)」を見てください。
この辞典の目次のところが手話の分類表となっています。マジカルバナナは、こ
の分類要素を1つづつ変化させていくゲームであると言えます。この辞典を見れ
ば明らかですが、分類要素によっては、掲載されている手話単語の数が少なかっ
たりします。そのような単語になってしまうと、続けていくのが難しくなりま
す。
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